私たちは、菊池川流域の自然農法米を増やし、その営みを有明海の生態系の再生へとつなげていくことに取り組んでいます。陸での行いは川を下り、やがて海へ。そして海は世界へとつながっていく。この流域における循環を取り戻すことは、単なる農業の再生ではなく、土地そのものの生命を再び動かすことでもあります。
同時に、土地を敬い、自然の力を導くという思想は、一つの地域だけに閉じたものではありません。同じ志を持つ蔵元が育てた米を用い、その思想を酒として表現し、日本、そして世界へと広げていく。秋田で育まれた米と、菊池川流域の自然。
土地を越えて結び合う二つの物語が、「産土」という思想のもとで一つの酒として結実しました。この酒は、乳酸無添加の生酛造りによって仕込まれています。蒸米・麹・水、そして自然の乳酸菌の働きによって酒母が育ち、菌や微生物の力を活かしながら発酵が進みます。
さらに、伝統的な木桶仕込みを採用しています。木桶は洗浄を重ねても表面の小さな孔や隙間に微生物が棲み続け、生命活動が受け継がれていきます。そのため木桶の中では、酵母や微生物が複雑に関わり合いながら発酵を導き、ステンレスタンクでは表現できない奥行きのある味わいを生み出します。
■ 穂増(ほませ) 江戸時代、肥後国で広く栽培されていた在来種。千年以上にわたり菊池川流域の土壌、水、そして人の営みの中で受け継がれてきた系譜を持つ米です。現在は肥料や農薬に頼らず、菌や微生物が息づく土壌環境を活かした自然農法で育てられています。
炊き上がりは粘りが少なく、しっかりとした噛みごたえ。噛むほどに広がる静かな甘みと力強い旨みは、土地と生命の循環が生み出す味わいです。
■ 香子(かばしこ) 享保年間より受け継がれてきた熊本在来の古代米。炊き上がりに立ちのぼる豊かな香りが最大の特⾧です。かつては白米に少量混ぜて炊くことで香りを添え、人々の食卓に豊かさをもたらしてきました。粒はしっかりとしており、粘りと弾力のある食感。
噛むほどに広がる深みのある甘さと旨みは、香りとともにゆっくりと広がっていきます。酒を味わい、米を味わう。そして二つの在来種の個性を食べ比べる。酒・米・風土。そのすべてを通して、「産土」という思想そのものを感じていただける特別な返礼品です。
入金確認後、注文内容確認画面の【注文者情報】に記載の住所にお送りいたします。発送の時期は、寄附納入確認後30日以内に、お礼の特産品とは別にお送りいたします。