根本周り7m20cm、樹高19m。4月下旬の春には見事に咲き誇る一本桜で、東に涅槃佛姿の束稲山(たばしねやま)、西に霊山の三峰山、南に中尊寺の関山を望む位置にあります。その由来は、1300年頃に衣川を訪れた行脚僧の南蘇坊(なんそぼう)が、かつて奥州を支配した安倍一族の館跡の一つ、北館跡に植えた桜と伝承されています。
本作品の図柄は桜色で染め上げ、左が北館桜、右は三峰山。三峰山は古くからの霊山で、平安時代中期の延喜式内神社の和我叡登挙(わかえとの)神社や月山神社、三峰神社等があり、「中尊寺奥之院」の伝承もあります。◎『軒瓦(のきがわら)』 平泉遺跡群の各地から、12世紀・藤原氏時代の瓦が多数出土します。
瓦には、平瓦、丸瓦、軒平瓦、軒丸瓦、鬼瓦の5種類があり、軒瓦の文様は、巴文、剣頭文、連珠文などの基本パターンの木型を粘土板に押し当てて造られます。図柄は紫色で染め上げ、軒平瓦、軒丸瓦の拓本をモチーフに発掘報告書の図版を参考にしてデザインアレンジし、リズミカルに配置しました。
◎『十二世紀の下駄(げた)』 12世紀・藤原氏時代の平泉遺跡群からは、履物として下駄が多数出土しています。中には、よく使いこんで足形や足指の跡が下駄に残っているものもあります。本作品の図柄は水色で染め上げ、一体の木で造られた連歯(れんし)下駄をモチーフに、発掘報告書図版の平面図、側面図、裏面図を参考にしてデザインアレンジしています。
下駄を立体的に見せるために『雨で濡れた道を、下駄で歩いていると、ぬかるみに足を取られて転んだ』というユーモラスな配置にしてみました。
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